アプリケーション配布を自動化!!
おかげ様で PowerBuilder ライセンスの出荷数も毎年順調に増加しております。ここ最近は特にマイグレーションのご相談も多く、今年は非常に多くのユーザー様が PowerBuilder 2019 R3 へのマイグレーションに着手されるのではないかと考えていますが、皆様各クライアントPCへのアプリケーション配布は、どのように行っておりますでしょうか。
マイグレーションされるお客様の多くは、新しい環境でも正常に稼働するよう単純にバージョンアップをされるケースが多いように思いますが、クライアント PC へのアプリケーション配布は手作業で行っているユーザ様が多いのではないかと思います。PowerBuilder には、実際にアプリケーションを使用するユーザーに有益な機能以外にも、開発者側の利便性を向上する機能が実装されておりますので、今回はアプリケーション配布を簡素化する便利な方法を紹介させていただきます。
アプリケーション配布を自動化!! ~PowerClient~
PowerBuilder 2019 から PowerClient という新しいプロジェクトが実装され、PowerBuilder で開発したアプリケーションの配布・更新を Web サーバー経由で実行できるようになりました。
事前に Web サーバーの構築は必要ですが、PowerClient の使い方は簡単なので、今まで手作業で各クライアント PC へアプリケーション配布をされていたお客様は、是非マイグレーションのタイミングで PowerClient をご活用いただければと思います。
PowerClient の機能紹介、環境準備や配布の流れについては、下記のページでご紹介していますので、ご参照ください。
アプリケーションの一斉配布・自動更新を実現!!~PowerClient~
一度環境を整えてしまえば、それ以降に改修や追加機能を開発しても、Web サーバーに変更の差分を配布することで、ユーザーがアプリケーションを起動するときに、変更した差分が自動的にダウンロードされるため、運用が非常に楽になります。PowerClient だけでも非常に便利な機能ですが、しいて懸念点を上げるとするならば、別途クライアント PC に DB クライアントのインストールが必要という事でしょうか。どうせならクライアント PC への DB クライアントのインストールもしたくないな・・・。と思われる方も多いのではないかと思いますが、そんな方におススメなのが PowerServer !!
PowerServer を使用して、アプリを 3 層化!
既に皆様ご存知かと思いますが、Appeon社は PowerBuilder 以外に「PowerServer」という製品をリリースしています。現在 PowerServer 日本語版の最新版は「2020」で、このバージョンまでは PowerBuilder で開発したアプリケーションを、Web/Mobile アプリに変換する仕様ですが、次期 PowerServer 2021 からは仕様が大きく変更され、PowerBuilder で開発したアプリケーションの DB アクセス機能のみを .Net Core ベースの Web API に変換し、サーバー側で実行。それ以外のフロント部分( EXE やランタイム、サードパーティ製の DLL 等)を Web サーバー経由でクライアント PC に配布できるような 3 層システムを構築できる製品にリニューアルされました。
新しい PowerServer の使用手順は下記のテクニカルブログで簡単にご紹介しておりますので、PowerClient の記事とあわせて是非ご参照ください。
ただし・・・PowerServer 2021 は英語版のみのリリースとなっており、次期日本語版は PowerServer 2022 を予定しております。リリース時期は PowerBuilder 2022 R3 日本語版と同時期の予定で、現状では 2024年~2025 年頃になるかと想定しています。進捗の情報がありましたら当ポータルサイトや、メールマガジンでご案内しますので、今しばらくお待ちください!!
アプリケーションの配布に手間を感じているユーザー様がいらっしゃいましたら、PowerBuilder 2019 R3 へのマイグレーションとあわせて、まずは PowerClient を試してみてはいかがでしょうか。