テストが重要!備えあれば、憂い少し?

マイグレーションよもやま話

弊社にて、マイグレーションを請け負う場合に、作業前(現行システム)と作業後(新システム)でアプリケ-ション・ソフトウェアのいわゆる現新比較テストを行います。  このテストにおいて、同じ機能性能を一定規模で担保しなければなりません。  そのためには当然、現行システム環境と新システム環境の両方の環境を弊社開発センター内に再現構築しなければなりません。  もちろん、準備段階であらかじめお客様のご利用システム環境をヒアリングし、お客様のシステム環境と同じOS・DBを準備して構築するのですが、それが出来ない場合には、代替となるものを弊社にて用意したり、お客様から一定期間、環境をお借りしたりすることに、ご承諾をいただくことになります。現場相互では、問題がない判断をしても、お客様側のセキュリティポリシー等により、そうしたことが出来ない場合があります。

また、現新比較テスト作業では、マイグレーション作業前と作業後の両方のアプリケーションを実行して画面キャプチャを取得して検収エビデンスの一つとする方法で合意をしておりますが、出力帳票に関しては、お客様と同じプリンター装置を準備することが出来ないので、PDF出力にて現新比較テストのエビデンスとすることでご了解をいただいております。

また、お客様自身の作業事項でもありますが、現新比較テストをするためには「テストデータ」が必要となります。  これは、弊社内でのシステム環境再現構築のためにDBダンプをお借りするものです。  またテストデータですので、単なる本番データの一部コピーではなく、秘匿すべき項目部分のマスキング作業済みのテスト用データを準備していただくことになります。  現新比較テスト作業は、基本的に弊社側での作業内容であり、表示項目や入力項目、更新処理、画面入力・表示遷移などの基本的な動作が現新で同じ動きと内容として一致しているかどうかを確認する作業です。  この作業中に、たまにアプリケーションに元々内在していた既存の不具合などが発見されることがあります。  もちろん、その都度、仕様などをお客様に確認するなど、情報連携をしながら進めてまいりますが、あらかじめそのような事象が発生した場合にどう対応するのか?事前に詳細内容の取り決めをする必要があります。

  • お客様の現行システム環境と新システム環境をマイグレーション作業用に再現構築する準備と確認作業
  • お客様のシステムリソースの一定期間内での貸し出しの是非等の確認
  • 画面および出力帳票の現新比較テストの確認、検収作業の合意
  • 現新比較テストのためのテストデータの準備(※機微な情報部分のマスキング処理の準備)
  • 現行システムに内在していた潜在的なバグや不具合のマイグレーション後に発覚した場合の対応について

以上のように現新比較テストの重要性のみならず、テスト作業を進める上では、お客様の作業として、事前準備やご確認が必要となります。「備えあれば憂いなし」がベストですね。

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