Web API 連携機能を活用し企業のデジタル化推進を実現 和田興産株式会社様事例

和田興産様

PowerBuilder の Web API 連携機能を活用し

企業のデジタル化推進を実現

「ワコーレ」で知られる和田興産株式会社は、業界に先駆けてデジタル化を推進。2001 年には、ほとんどの業務をシステム化し、生産性を向上してきた。そのシステム開発に使われたのが統合開発環境「PowerBuilder」だ。PowerBuilder のメリットや効果について、和田興産の IT 推進室・室長の大原壮一氏と、同部署の岩本真一氏に話を伺った。

■近畿圏で高いシェアを誇る和田興産

和田興産株式会社は 1899 年に創業して以来「共生-ともいき-」を企業理念とし、いつまでも変わらない愛着と価値を誇れる、住まう方にとっての「PREMIUM UNIQUE~価値ある独創~」をプロダクトコンセプトとして掲げている不動産業界の老舗企業だ。地域に根ざしたコミュニティ作りと社会・地球環境への貢献を目指し、時代のニーズやライフスタイルに応える住まいの創造を続けている。

「ワコーレ」マンションブランドは、神戸市内における分譲マンション供給棟数 24 年連続第 1 位(1998 年~2021 年)(※1)、近畿圏における分譲マンション供給棟数第 2 位(2021 年)(※1)を獲得するなど、そのブランド力は長年圧倒的な支持と信頼を顧客から獲得し続けている。

※1:不動産経済研究所データに基づく同社調べ

大原壮一氏

大原壮一氏

「長年蓄積したノウハウやネットワークを結集し、快適な都市環境への貢献や価値ある住まいづくりの実現を目指して活動しています。みなさまの信頼と期待に応えるため、全社員一丸となって努めています」と大原氏は語る。

 

■アナログ業務を次々とデジタル化し生産性を向上

近畿圏において高いシェアを誇る同社だが、業界に先駆けて IT の活用を進めてきた企業でもある。

「当社は、1990 年代後半からクライアントサーバーシステムを導入・運用してきました。特に不動産業界では分厚い契約書をはじめ紙や帳票を扱うことが多く、大半の業務がアナログによる作業となっていましたが、いち早くデジタルを活用することで効率化を進めてきました」(大原氏)

1995 年に構築した賃貸管理システムを皮切りに、収支管理システムや分譲販売管理システム、発注稟議システム、顧客管理システム、モデルルーム関連のシステムなど次々と自社開発。さらに会計パッケージソフトと各業務システムとを連携させる仕組みなども開発することで、2000 年代前半には社内業務のほとんどをシステム化した。

「当時からシステムは自社開発でと考えていました。コアビジネスとなる分譲販売には他社との差別化、オリジナリティ(独自性)が強く求められますので、当社の独自性・強みを活かし伸ばしていけるような、自由で融通が利く自社でのシステム開発が必要と考えました」(大原氏)。その結果が、競争力の強化やシェアの拡大に繋がっていったのだと思われる。

 

■データウィンドウを使いデータベースを容易に扱える

これらの業務のシステムの開発に使われたのが「PowerBuilder」だ。PowerBuilder は開発生産性が高い統合開発環境として知られ、1991 年にバージョン 1.0 がリリースされて以来、多くの企業が PowerBuilder を使ってアプリケーションやサービスを展開している。

SQL Server や Oracle データベースなどはネイティブ接続に対応し、しかも ODBC(Open Database Connectivity)を使えば PostgreSQL などの多種多様なデータベース接続も可能だ。

「PowerBuilder はデータベースにネイティブ接続できるので本当に助かります。その上、データウィンドウを使うことで、データベースを容易に扱えるので、さまざまな業務で蓄積したデータを自由自在に活用できると実感しています。だからこそ、短時間で利便性と品質が高い業務システムを構築できていると思います」(岩本氏)

岩本真一氏

岩本真一氏

PowerBuilder は、ローコード開発である上に、スクラッチ開発と比較しバグが少なく、テストに費やす時間が大幅に短縮できるという特長を有している。

「もちろん他の開発環境で開発したこともありますが、体感的にはPowerBuilder の2~3 倍くらいの時間が掛かったように感じました。それ以上に、メンテナンスに多くの工数を費やしましたね。そうした経験があると PowerBuilder の開発生産性の高さに改めて驚きます。長期間にわたって統合開発環境として使われている背景には、開発効率の高さとメンテナンス工数の少なさ、そして追加要望対応の柔軟さを一つの環境で実現できていることが大きいと思いますね」(岩本氏)

Web API

 

■PowerBuilder 活用は新たなステージへ

2020 年、同社は最新のOS やデータベースに対応するために PowerBuilder 2017 R3 へマイグレーションを予定していたが、それ以上にワークフローシステムの新規導入が喫緊の課題であった。

それまでの業務申請システムは、起案と承認の間で印刷した紙を物理的に回覧するという、唯一手作業運用となっており、年間約 4,700 件の申請に対して 13,500 枚以上の紙が使用されていた。導入する上で、与えられていた予算内で同社の要望に最もマッチしたのがパナソニック ソリューションテクノロジー㈱のワークフローシステム「Global Flow」だったが、一つ課題があった。社内データベースから抽出したデータの操作画面 UI を社内ニーズに合わせて変更するには、相応のカスタマイズが発生するのだ。

しかし、PowerBuilder 2017 R3 から Web API との連携ができる新機能情報を知り、「データベースへのアクセスは PowerBuilder 側を中心にして行う」と発想を変えて、既存の業務申請システム側の Web API 連携機能をマイグレーション後に組み込むことにした。最初はうまく連携できるか?不安だったが、驚くことに本当にアっという間に簡単に実現してしまった。

今では紙の印刷と回覧作業もなくコストカットが実現し、もちろん社外やスマートフォンからのアクセスも出来るので、営業を含めて社外活動効率化や社内全体の省力化が一気に進んだ。異なったシステム同士をシームレスに連携する効果を一層実感しているという。

「日本コンピュータシステム様には、今後も PowerBuilder でどういったことができるのか、新機能の詳しい情報提供や他社のショーケースなどをどんどん紹介してほしいですね。現場の効率化に役立ちそうなものについては、どんどん現場に提案していきたいと考えています」(大原氏)

PowerBuilder は、短期間で品質の高いアプリケーションを開発できる統合開発環境だ。「デジタル化」が求められ、社内のクライアントサーバーシステムや Web システムなどさまざまなシステムとのハイブリッド連携が必須となってくる現在、柔軟な Web API 連携ができる PowerBuilder の注目度は急激に高まっている。

社内システム

 

プロフィール

和田興産
会社名 和田興産株式会社
設立 1966年
資本金 14億309万1,000円
従業員数 128名
Webサイト https://www.wadakohsan.co.jp/
取材月 2022年3月

 


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